誰でもできる遺言書による相続登記

不動産

両親が亡くなった時、不動産に関する内容が記載された遺言書をあれば、会計事務所(税理士)や司法書士等の先生に頼まなくても誰でもできます。

👀「遺言書」があれば「相続登記」をスムーズに行うことができます。

「遺言書」があれば「相続登記」をスムーズに行うことができます。
2024年4月1日から「相続登記」が義務化されます。「相続登記」をスムーズに行うためにも、遺言書を作成しましょう。法改正以前に所有している相続登記等の変更登記が済んでいない不動産についても義務化されるため、不動産を相続した人は必ず行わないといけないため、相続登記を行う人が急増してきます。

1.遺言書の種類

一般的な遺言には、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類があります。

「自筆証書遺言」

自筆証書遺言とは、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押すことが必要です。代筆したものや、パソコンで作成した文書を印刷したものは無効です。
自筆証書遺言は最もシンプルな遺言書で、自分ひとりで費用もかけることなく作成することが可能です。必要なものは、紙とペン、そして印鑑だけです。遺言書は遺言者または家族らが保管管理することになります。
相続手続きをする際に、家庭裁判所の検認は必要となります。

備考:以前は財産目録も含めて全文を自筆することが要件とされていましたが、2019年1月から目録については、自書が求められなくなりました。

「公正証書遺言」

遺言者が公証人へ口頭で遺言の内容を伝え、公証人が遺言書を作成します。遺言書の原本は公証人が管理します。
また、この遺言書を作成するときには、証人2名が必要となり、公証人や証人への手数料が必要となります。
相続手続きをする際に、家庭裁判所の検認は不要となります。

「秘密証書遺言」

秘密証書遺言は、遺言内容を秘密にしたままで、自筆以外(パソコンで作成した文章など)でも可能な遺言書です。自筆による署名は必要です。最後に公証役場で秘密証書遺言の手続きが終わってから自分で遺言書を保管することになります。公証役場では保管されません。
自筆遺言と同じように実際に、相続手続きをする場合は、家庭裁判所での検認は必要となります。

2.遺言書の検認

公正証書遺言を除く遺言書の保管者またはこれを発見した相続人は、遺言者の死亡を知った後、遅滞なく遺言書を家庭裁判所に提出して,その「検認」を請求する必要があります。また、封印してある遺言書は、家庭裁判所で相続人などが立会ったうえで、開封しなければならないと定められています。

検認とは、相続人に対して遺言の存在とその内容を知らせるとともに、遺言書の形状や日付、署名の有無など、検認時点における遺言書の内容を明確にすることで、遺言書の偽造や変造を防止する手続です。

遺言が有効であるかを判断する手続ではありません。

備考:2020年7月からは法務局で自筆証書遺言を保管する制度が始まりました。法務局で保管する自筆証書遺言については、検認は不要です。

3.相続登記

相続登記は不動産登記簿に記録された所有者などが亡くなった場合に、権利を取得した人に名義を変更する手続きです。所有者などが亡くなった場合、自動的に不動産登記簿も変更されるわけではなく、手続きをしないと亡くなった人が所有者としていつまでも記録に残ります。

遺言により不動産の相続登記を行う際の必要書類について説明します。法定相続割合で登記を行う場合や、遺産分割協議による割合で登記を行う場合とは、必要書類が異なります。

登記の申請は、不動産の所在地を管轄する法務局に行います。相続する不動産の所在地を管轄する法務局が複数にまたがっている場合は、それぞれの法務局に申請が必要になります。申請期限はありません。

遺言による相続登記の必要書類で、遺産分割協議をした場合などと異なるのは、提出する戸籍の範囲です。法定相続割合や遺産分割協議による登記では、相続人の範囲を特定することが求められるため、原則として被相続人が出生してから死亡するまでの戸籍が必要になります。

遺言による相続登記では、相続人が遺言で判断できるため、提出が求められる戸籍は被相続人の死亡時の戸籍(除籍)謄本と相続人の現在の戸籍謄本のみになります。その他に提出する書類については、遺言書以外は遺産分割協議などを行う場合と異なることはありません。遺言書は上記したとおり、法務局で保管していない自筆証書遺言と秘密証書遺言については、検認済みのものが求められます。遺言による相続登記において提出する書類をまとめると、以下のとおりとなります。

  1. 被相続人の戸籍(除籍)謄本(結婚から死亡まで)
  2. 被相続人の住民票の除票または戸籍の附票
  3. 相続人の戸籍謄本
  4. 相続人の住民票など住所証明情報
  5. 固定資産評価証明書(登記を行う年度の証明書が必要)
  6. 遺言書
  7. 登録免許税
  8. (被相続人の相続関係説明図)

相続登記で納付すべき登録免許税は原則として、不動産の固定資産税評価額に1000分の4を乗じた金額です。

例えば、評価額が2000万円の不動産について相続登記を申請する場合の登録免許税は8万円になります。

備考:登録免許税について

(前面道路などの所有権移転を行う場合の重要です必ず読んで下さい)

  • 道路と認めらている私道道路、公衆道路で固定資産税が非課税になっている場合でも、登録免許税が必要となります。
  • このため、固定資産評価証明書を入手する時に、近傍宅地価格などを記入してもらう必要があります。
  • また、道路の場合は、評価額が30%で計算します。
  • 最終相続する評価額が100万円以下の場合は非課税となります。

👀【最終は法務局HPで確認してくださいね】管轄の法務局で教えてくれます。

4.相続登記が義務化(2024年4月)

不動産関係の話題で最近よく聞かれるのが「所有者不明土地」の問題。
この問題は、有効な土地利用ができないということで国レベルで大きな課題となっているだけでなく、国民一人一人の権利にも大きく関わることです。

この問題の対策として、2021年2月10日に法制審議会民法・不動産登記法部会第26回会議において民法・不動産登記法(所有者不明土地関係)の改正等に関する要綱案(案)が決定され、同年4月21日の参議院本会議で成立しました。改正法は2024年4月1日から施行されます。

  • 相続登記義務化は2024年4月1日から施行される
  • 相続で不動産取得を知った日から3年以内に手続きを登記・名義変更をしないと10万円以下の過料の対象となる
  • 住所変更した場合も不動産登記が義務化され、2年以内に手続きをしなければ5万円以下の過料の対象になる
  • 登記簿に正しい所有者が反映されていないと土地の利用・活用に支障が出る
  • 法改正以前に所有している相続登記・住所等の変更登記が済んでいない不動産についても義務化されるため、専門家の助力を得てできるだけ早く登記を行う必要がある

できれば自分で相続登記を行ってみてはいかがですか、専門家への報酬の数十万円が節約できます。

さらに、分割ができない不動産を持っている場合は、相続人の間でもめないためにも、遺言書は重要です。自筆証書遺言書で事前に意思を明確にしておきましょ。

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